2009/09/09 -3

【聖書】詩篇71:18

 「漢語的不思議世界」(岩波書店)に「空巣老人」という言葉があると「天声人語」が紹介していました。穏かではない言葉に聞こえますが「空き巣ねらいの怪老人、でない。独り暮らしのお年寄りのことだという。雛が育って飛び立てば巣は空っぽになる。一人っ子政策の影響などで高齢者だけ残される世帯が増え、かの大家族の国でも社会問題になっているのだという」事情からと思われます。「お年寄りをさいなむ孤独感は、国を問わず影が濃いよう」(天声人語)です。
 老人福祉法で敬老精神と老人福祉への関心向上のため1963年来国民の祝日の一つだった「老人の日」が、1966年「敬老の日」として改称制定され今日大型連休の一つシルバーウイークとして一般化しています。しかし「敬老」精神と老人福祉への関心向上はどうしたのか電話による「振り込め詐欺」に注意するよう町内でも呼びかけがありました。「振り込め詐欺のオレオレに注意」というイラスト入りのポスターは金融機関でよく見かけます。被害にあうお年寄りは多く毎年相当の被害額に上るそうです。
 受話器を通して聞こえてくる「オレオレ、オレだけど」という声につい引き摺られてしまうのは本当の「オレ」がいかに年老いた親に疎遠であるかということの裏返しでもあります。注意を呼びかけるポスターの効果も期待されますが、本当の「オレ」が月に一回でも年老いた親に安否を問いかけて親子のきずなを確かめていれば、被害は激減するのではないかと思います。「お年寄りをさいなむ孤独感」は「オレオレ」と語りかける声の向こうについ息子の姿を重ねてしまうものではないでしょうか。
 保谷教会では20日(日)の主日礼拝は「敬老の日を覚えて」守られました。週報には愛をもって力強く「あなたがどこに行ってもあなたの神、主が共にいる」(ヨシュア記1:9)と語りかける神さまが「わたしはあなたたちの老いる日まで白髪になるまで、背負って行こう」(イザヤ書46:4)と呼びかけ約束されたみ言葉が記され、神さまの憐れみと愛に信頼し、「神さまの御業を来るべき世代に語り伝え」老いを生きて行きましょうと神さまの祝福を祈りました。