2009/09/12 -2

【聖書】ルカによる福音書2:14~15

 クリスマスおめでとうございます。もう街では見るもの聞くものクリスマスとお正月がCMレベルで包んでいます。視覚障害を負う三宮麻由子さんが「一度立ち止まって自然が語る大いなる物語に、心のやり取りに、地球に生きるさまざまな命と会話に一緒に入ってみたかった」と書いてきたエッセイ「そっと耳を澄ませば」に感動しました。
 彼女は梅雨時の雨が、晴れや曇りの日には決して分からない街の様子を細やかに伝えてくれると言って「トタン屋根、雨ざらしの自転車、転がっている空き缶、車にかけたシート、大きな門、そんな街の景色に雨があたり、さまざまな楽器となって普段はまったく見えないし自分から音をたてないそれらの存在を優しく音に翻訳してわたしの耳に伝えてくれる」と心に滲みる言葉で語りかけています。
 最初のクリスマスのことを聖書は記していますが、その時華やかに見える街は人々で混雑し、政治的にも宗教的にも国際的にも不正に包まれ不安と闇が覆っていました。所詮それが世界であり人の世だという諦めと絶望で満ちていました。そのような中で神さまの大事なメッセージを耳にした人たちがいました。野原で羊の群れの番をしていた羊飼いたちです。かれらは華やかな街並みから疎外された者のように羊の群れと共に暗い野原に佇み静かに肩を寄せ合っていました。
 そこに神さまの輝く栄光が照らし大事なメッセージが伝えられたのです。救い主イエス・キリストの降誕を告げる言葉を耳にしたのです。「今日ダビデの町であなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそメシアである。あなたがたは布にくるまって飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子を見つけるであろう。これがあなたがたへのしるしである」。そして天使の讃美の大合唱が響いたと聖書は記しています。騒音がつつみ慌しい人の動きと街並みに見るクリスマスツリーやクリスマス音楽の中に神さまの大事なメッセージを聞き逃すことのないようにしたいと思います。