2010/10/08 -1

【聖書】コロサイの信徒への手紙3:12~14

 イエス・キリストによって告げられた救い・愛・正義・平和の「良い知らせ」は、戦争や貧困、不正によって、いまだ荒廃している現代社会では簡単に受け入れられるものではありません。人間と社会のこの関係に福音の光を当てるものとして「教会の社会教説綱要」が、昨年カトリック中央協議会から翻訳出版されました。これは「現代社会のさまざまな問題に適切に対処」しようと言うキリスト信徒の日常生活を支え助けとなり、人類の善を望むすべての人々との対話を動機づけることと翻訳者の一人であるM.シーゲル先生(南山大学総合政策学部教授)は述べています。
 課題多く混迷した現代社会に生きる私たちの注目したい呼びかけです。1999年10月「るうてる札幌(札幌教会機関誌)」に「21世紀を迎えることは歴史の節目一つのであるが、各界で企画されるさまざまな計画の一つとして過ぎて行くか、キリストの時として自らの姿勢を証言していく節目とするか大事な時である」こと、そして、ローマカトリック教会が「『2000年を大聖年として過去犯した教会の罪の赦しを願う年とする』としたことに注目したい」と記したことを思い出します。このことは社会的重要性をもつ課題に関する「体系」をしめす1892年のレールム・ノヴァルム(労働者の境遇)から1991年のチェンテジムス・アンヌス(新しい課題ー教会と社会の百年をふりかえって)の積み重ねの上にあることを覚えたい旨記しました。
 課題多く混迷した現代社会との対話は容易ではないでしょう。コロサイの信徒への手紙は、批判すべきは批判し、引き受けるべきものは引き受け、人間性を高めるものと脅かすものを識別していくことと、身に着けるべきものが何であるかを教えています。そして、福音の本質を、その時代の人々の特徴ある表現に合った言葉で伝えようということです。その時、イエス・キリストによって父である神さまに愛されていることを知っていることは大きな力です。「愛は、すべてを完全に結ぶきずな」だからです。私たちは「愛し合いなさい」というイエス・キリストの「新しい戒め」に対する従順を教えられたのです。