2010/11/03 -4

【聖書】コリントの信徒への手紙11:29~30

 「これほどの範囲で風景が消え、物理的にも精神的にも全てが一気に奪われるとは」。建築家安藤忠雄さんの慨嘆に触れていました(朝日新聞「天声人語」)。世界最大級の地震と津波に福島第一原子力発電所の事故です。安否を気遣い、重なる不安や寒さに喪失感は大きく計り知れません。まだ手の及ばないところもある困難さの中で、復旧活動とボランテアの方々の献身的な救援活動が日夜続けられています。教会では協力して出来る支援活動が順次進められ、礼拝では共に祈りを併せています。津波で泥だらけになった八戸の保育園で、園長の加賀昭子さんは「人々の力が一つになれば、どんな苦難も乗り越えられる。人のつながりの尊さを園児に教えていきたい」(朝日新聞:いま伝えたい/被災者の声)と記していました。自らの弱さ無力を思い救われる一言です。
 一時食品がお店から姿を消したり、ペットボトルがなくなりました。「あなたの必要の方が大きい」と自分の水筒を傷を負った兵士に手渡したと伝えられたのは、16世紀、シドニー卿の逸話だそうです。「ピンチに一つになれるのは素晴らしい。しかし天災と人災を一緒くたに論じたりするこの国のメンタリテイは」と指摘する外国人記者の目は大事な一面だと思います。「被災地の辛抱強さ、規律正しさは世界を驚かせている。胸を打つ話を日々伝え聞く。助け励ますべき後方が取り乱していては申し訳がないと、わが肝に銘じる(朝日新聞「天声語」)」。