2011/11/10

【聖書】ローマの信徒への手紙1:17

 現在地が記入されていない地図で行く道を探すのは厄介なことです。宗教改革者マルチン・ルーテルは1522年聖書をドイツ語に翻訳を始めましたがその時、新約聖書全体への序文を書いています。新約聖書・旧約聖書全体として出版されたのは1534年のことですが、その時旧約聖書序文を書きました。聖書の宗教改革的な読み方を示すためでした。「聖書はこういうしかたで読むもの」と、恰も地図に現在地を記したようにです。「旧約聖書は律法を教え、罪を示し善を促すのが本来の教えであり、これと並んで、これを守った人と守らなかった人の歴史が書かれている。新約聖書はキリストにある罪の赦しにより、恵みと平安(福音と神の約束)をのべ伝え、これと並んで、これを信じた人と信じなかった人の歴史が書かれている(旧・新約聖書序文)」とあるとおりです。
 宗教改革の口火は1517年10月31日修道士であったマルチン・ルーテルが提示した95か条の提題によります。その中心は「悔い改めにおいて真実であること」に始まり「イエス・キリストにおける神の愛を信じる信仰による救い、福音の正しい回復」にありました。宗教改革が起こる「社会的背景」や「文化的影響」も確かにあります。しかし、背景や影響は事柄に対する「前提」であり、それがもたらした「結果」であって、事柄そのものではありません。背景も結果も宗教改革そのものではないのです。
 やがて宗教改革記念日を迎えます。激変するこの世界の現在地を確かめ、聖書に学び、福音に生きる契機としたいですね。