2011/11/12 -2
【聖書】コヘレトの言葉3:17
1941年12月8日朝、真珠湾攻撃の臨時ニュースに「とうとう始まった」と母は短くつぶやくように言いいました。その心境を当時小学校4年生の私は聞きだすことはできませんでしたが暗く厳しい表情だったことは分かりました。先の見えない日中戦争に続く多くの犠牲を強いた苦しく辛い戦争の始まりでした。家族を分断し仲間を奪い3年8ヶ月後に全面敗北に終わりました。多くの少年たちの夢を砕き混沌とした闇に放り出されたような思いでした。
小学校時代の同級生の8割が消息不明と記載された同窓会名簿を手にしたのは20年後でした。水泳大会で活躍した友も、一緒に剣道の対校試合に出た友も成績のよかった友も消息不明とありました。3年生の時デューマの「三銃士」を一緒に読み読書への楽しみを教えてくれた先生も不明とありました。12月8日は8月15日と共に戦前・戦中・戦後に跨る複雑な記憶が錯綜します。
加藤陽子氏(東京大学教授/日本近代史)は「当時軍部・政府の専門家が無謬性の神話にとらわれ、外部の批判を許さない点で共通。軍部は日露戦争の戦勝を神話化し自国軍の能力を客観視する目や、欠陥を指摘する人々を排除していきました。」(真珠湾が教えるもの)と指摘していますが3・11から原発問題を含め、なお注目に値する言葉だと思います。
